バックアップリング
バックアップリング
バックアップリングとは、Oリングのハミ出しを防止するための補助的なリングで、高圧使用条件下において使用されます。Oリングはシール効果を発揮するために圧縮されますが、時には圧力や動作条件の変化により、Oリングが溝から飛び出してしまうことがあります。この問題を解決するために、バックアップリングが使用されるのです。はみ出し現象が問題にならない低圧時でもOリングの破損原因のむしれ、捻じれ損傷などの事故を防止して、Oリングの寿命を長くする効果もあります。
形状は、一般的にOリングと同じ断面形状(通常は円形または四角形)です。
材質は皮、ナイロン、硬質ゴム、金属、テフロンなどがありますが、現在はなじみの良いテフロンバックアップリングを多く使用しています。
通常、Oリングを溝に装着する前にバックアップリングが取り付けられ、位置は加圧側の反対側(裏側)です。両方から圧力がかかる場合は、Oリングの両側に取り付けます。
タイプは3種類あり、エンドレス、バイアスカット、スパイラルがあります。
エンドレスは、一つの無接続の環状リングで、切れ目や接合部を持たず、リング全体が一つの環状になっています。Oリングと同じ材料で作られることが一般的です。エンドレスリングは取り付けや取り外しが容易であり、内側の径に合わせて調整できるのがメリットです。
バイアスカットは、断面が斜めにカットされているリングです。バイアスカットにより、リングが装着時に偏向し、Oリングのハミ出しを効果的に防止できます。バイアスリングはOリングとは異なる材料(一般的にはプラスチック)で作られることが多いです。
スパイラルは、連続した螺旋状の形状を持つリングです。金属(通常はステンレス鋼)で作られ、Oリングの周囲に取り付けられることが多いです。スパイラルリングは、Oリングがハミ出すのを防止し、応用によっては追加の強度や安定性を提供する役割を果たします。
使用上の効果からはエンドレスが最も優れていますが、組み込み性からバイアスカット、スパイラルが多く使用されています。
Oリング製品情報 Product
Oリングを選定する際は使用する環境によって材質を、使用するミゾの寸法によってサイズを選定し、
材質とサイズ両方をお選びいただいたものが製品名になります。