つぶししろ
つぶししろ
Oリングは通常、つぶして使いますので、装着するみぞの深さはOリングの太さより小さく設定されます。この圧縮量をつぶししろといいます。Oリングが圧縮された状態から元の形状に戻る能力を示す指標で、Oリングが長期間圧縮された状態に置かれた後に元の形状に戻る際の復元力や弾性回復性を評価するために使用されます。Oリングは、圧力や熱などの要因によって圧縮されます。一度圧縮されると、Oリングの表面が変形し、一部のゴム材料は元の形状に戻りにくくなります。つぶししろは、この変形が永続的に残るかどうかを示すものです。
つぶししろは一般的に、ゴム材料の硬度、耐熱性、耐薬品性などの特性や、圧縮時間と温度、周囲環境条件の影響を受けます。たとえば、あるゴム材料は弾性回復性が低く、つぶししろが高くなる傾向があったり、長時間の圧縮や高温環境ではゴム材料が変形しやすくなり、つぶししろが増加する可能性があったり、化学薬品や油、高温などの要因がつぶししろを増加させることがあったりします。
つぶししろが高い場合、Oリングは長期間圧縮された後に元の形状に戻らず、シール性能や応用上の問題を引き起こす可能性があります。したがって、Oリングのつぶししろは、製品設計や材料選択、適切な硬化剤の使用など、適切な管理と品質管理の重要な要素です。つぶししろを最小限に抑えるためには、適切なゴム材料の選択と製造プロセスの最適化が必要です。
森清化工のOリングは、JIS規格であるK6262;2013に基づき試験を行っています。
なお、低温環境下でゴム材料が圧縮された後に元の形状に戻らず、永久的な変形が残る現象「低温圧縮永久ひずみ」と似ていますが、混同しないよう注意が必要です。
Oリング製品情報 Product
Oリングを選定する際は使用する環境によって材質を、使用するミゾの寸法によってサイズを選定し、
材質とサイズ両方をお選びいただいたものが製品名になります。